敷地は四分割して売却される分譲地の一画で、廻りの3区画にどのような建物が建つかまだわからない状況から計画が始まりました。奥まった区画であり、旗竿状の敷地形状なので建物周囲四方を建物に囲まれるのが避けられないことは明確でした。この敷地条件で、最大限屋内空間が広がりを持つように計画しました。天井高にゆとりを持たせ、開口の位置やサイズを注意深く決定しました。「この位置の開口ならば隣接する他の3区画が斜線目一杯に建てたとしても空が見える」「バルコニーが隣に建つ建物からは見えない」等、周囲環境を読み込み、想像することによって決まってくる形状、寸法を手がかりに、快適にすごせる空間を設えました。