川越駅徒歩2分の雑居ビル3階にある沖縄料理屋の内装設計です。
沖縄県以外の地域において、オリオンビールと書かれた提灯をぶら下げたり、琉球瓦を模した屋根をつけたりすることによって、「沖縄風」を感じさせようとする店舗デザインの沖縄料理屋を街でよく見かけます。一方、沖縄にある街の食堂はどのような造りが多いでしょうか。琉球瓦をことさらアピールする必要性は当然無く、イミテーションの類いよりも不必要なコストをかけず、手づくり感のある、簡素な造りを志向した店舗が多いことに気がつきました。この傾向は店舗の造り方だけに関する姿勢というよりも、「沖縄料理」の在り方にも通ずるものがあると考えました。
そこで、川越に位置しながらも、「沖縄にありそうな、真の意味での沖縄の食堂」というテーマでデザインしました。テーブルやベンチ・ライティングボックスは、通常下地材として使われる安価な構造用積層合板を用い、ラスティックな意匠とコストダウンの両立を図りました。組み立ては店舗スタッフでもできるように施工性を工夫しました。また客席数を十分確保しながらもゆったり開放感を感じられるレイアウト、テーブル形状としました。